スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

連載⑦




第七回 「脚本から小説へ」 その③


============================


そして翌06年の1月、いよいよこの件を和田さんに相談します。

本来であれば脚本家に話すべきではない製作状況を説明し、

映画化実現に向けての突破口としての

小説化を打診したわけです。

どういう反応が返ってくるのか全く予想がつきません。

それに和田さんは何事にも即答することをしない人です。

撮影直前の脚本の直し打ち合わせでも、

その場では判断をしないという大変迷惑な人です(笑)。

が、数日後にはこれまた前向きな返事をいただき、

早速和田さんと石川さんを引き合わせることにしました。

2月6日に僕も加えて3人での打ち合わせを経て、

17日には正式に小説を書いてみるとの返答をいただきます。

そして8月には小説版の初稿が脱稿します。

そして実際にこの小説が出版され店頭に並ぶのは

2007年11月ですが、

出版の際に議論となったのがタイトルです。

「忍ぶの城」では既存の時代小説と差別化できない、

という意見が小学館スタッフから上がったのです。

確かに本格時代小説でありながら

極めて現代的なセンスを併せ持つ

この小説のタイトルとしては少し固いかもしれません。

そこでアスミックの方々も入れて何度か打ち合わせを行いました。

そして07年の8月に「のぼうの城」というタイトルに決定します。

もちろん主人公成田長親の愛称「のぼう」から付けられました。

この小説の持つユーモアもタイトルに込められたと思います。

そして忘れてならないのは表紙のオノナツメさんのイラスト

これも小学館のスタッフのアイデアによるものですが、

この小説が通常の時代小説とは

全く異なるポジションにあることを端的に読者に伝える

素晴らしい表紙だと思います。

また初版の際は石川さんから

本の帯に犬童さんのコメントを依頼されました。

しかし当然ですがここで「映画化決定!」と詠うことは出来ません。

そこで犬童さんとも相談し

「この小説はぜひ映画化したい!むずかしいけど」

というなんとも微妙なコメントにさせてもらいました。

今考えるとかなり苦し紛れですが。


(つづく)

記事一覧
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。