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連載②




第二回 「和田/犬童/樋口の3クリエイターが合流するまで。」その②


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前述したように「忍ぶの城」は第29回の城戸賞を受賞しています。

そして受賞脚本は雑誌「キネマ旬報」に掲載される事になっています。

そこで僕は「忍ぶの城」が掲載された

「キネマ旬報2004年の1月下旬号」を入手します。

時代劇の脚本を全く読み慣れていない僕は、

最初、なかなか物語の世界に入っていくことができませんでした。

知らない単語は多いし、登場人物の呼び名は変わるし、

慣れない言い回しもあるし・・・。

しかし、読み進めて行くうちに、

すっかりこの脚本の登場人物たちに魅了されていきました。

読み終わった時の印象は、シンプルに、しかし強烈に

「あー、おもしろかった」

そしてなんとも言えない読後感が残りました。

登場人物たちがあまりに新鮮に描かれており、

実際に生きた彼らを目撃してしまったかのような感慨があったのです。

アマチュアでこれだけ完成された脚本を

書く人物がいたことも驚きでした。

ちなみにですが、『ジョゼと虎と魚たち』で脚本家デビューし、

NHKの朝ドラ『カーネーション』を手がける渡辺あやさんも

元々は純然たるアマチュア。

アマチュアだろうがプロだろうが

才能がある人は何かが決定的に違うようです。

それがオリジナリティと呼ばれるものなのでしょう。


さて、すっかり「忍ぶの城」に魅了された私ではありましたが、

読んだその時はこの脚本を映画化しようなどとは

全く思いませんでした

前述したようにその頃僕は

積極的に時代劇を作ろうという意志がありませんでしたし、

この映画化には製作費がいくら必要なのか想像もつきません。

合戦シーンはあるは、水攻めはあるは、そもそも舞台となる

「忍城(おしじょう)」を作らなければならないはで、

どうやって映画化したら良いのか

自分の想像力を完全に越えていました。

というわけで、

その後も僕はあくまで成島さんの次回作の打ち合わせのため、

和田さんとお会いするのみでした。

しかし、打ち合わせをするごとに

和田さんという人物への興味が増して行きます。

そして何より「忍ぶの城」の面白さが忘れられません

度々読み返してはその面白さを再確認するという日々が続きました。

そうして初めお会いしてから2ヶ月ほどたったある日、

ついに我慢出来ず、和田さんに

脚本「忍ぶの城」の権利がどうなっているのかを尋ねました。

そうしたところ、

ある映画会社から城戸賞受賞時に問い合わせはあったものの、

それきりで映画化の動きはないとのこと。

そのこと自体驚きではあったのですが、

ならばと映画化の自信は全くなかったのですが、

当社に権利を預からせて欲しいと正式にお願いしました。

和田さんもはなからこの脚本が映画化できるわけないと思っていたのか、

二つ返事で許諾をいただきました。


(つづく)
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