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連載④



第四回 「和田/犬童/樋口の3クリエイターが合流するまで。」その④


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そんな9月のある日、彼(アスミック・エース小川プロデューサー)から

「この企画のスペックを高めるためにも

特技監督に樋口真嗣さんを加えたらどうだろう」

という提案がありました

(その頃、樋口さんは『ローレライ』で監督デビューする前でした)。

樋口さんの特撮はそのディテールの素晴らしさで

他の特撮と完全に一線を画しています。

そして特撮にもかかわらず、

その画に情感がある点が彼の最大の特徴だと思います。

『ガメラ3 邪神覚醒』での火の海と化した京都の街に立つ

ガメラとイリスの姿を捉えたロング・ショットは、

それが特撮カットであるかどうかを越えた美しさを獲得していました。

と言うか、僕にとって樋口さんは同じく『ガメラ3 邪神覚醒』で

あの憎っくき渋谷の街(その頃、僕は何故か渋谷が嫌いでした)を

完全に破壊してくれた監督であり、

また『ジョゼ』を観た後に

長文の感想メールを送ってくれた人物でもありました。

これは面白いアイデアだと思い早速犬童さんに打診。

元々樋口さんに面識もあった犬童さんは、

この映画には樋口さんの才能が必要だと

すぐに賛成してくれました。

樋口さんには小川さんが声をかけ、

こうして和田/犬童/樋口という

三人のクリエイターが揃うことになりました。


そして実際にこの三人が会うのは翌2005年の1月16日。

ですが、その時の事を僕はほとんど憶えていません。

大谷監督の『NANA』の撮影中で、

思いっきりテンパっていたのだと思います。

おそらく三人ともこの時が初対面ということで、

挨拶程度だったのではないかと思うのですが・・・。

一方、和田さんと出会うきっかけを作ってくれた成島さんの企画ですが、

様々な事情で流れてしまいました。

しかしその後も成島監督は新作を作り続け、

第一線の監督として活躍されているのは皆さん衆知の通りです。

その後、樋口さんは05年3月に『ローレライ』で監督デビュー。

その後もコンスタントに監督作品を作り続け、

自ずと『のぼう』に関しても監督での参加となりましたが、

一時はスケジュール問題で樋口さんが参加できないかも、

というタイミングもありました。

ですから07年3月に行われた

アスミックのラインナップ発表会で企画開発案件として

この作品(当時は『忍ぶの城』として)が発表された際には、

監督は犬童さんのみが表記されています。

その後もなかなか製作決定に至らず、

やっと08年の夏になりやっと目処がたち始めます。

そして10年の夏に撮影というスケジュールが

おぼろげに見えてきました。

この時期であれば樋口さんも大丈夫ということで、

正式に監督は犬童さんと樋口さんの共同で行うという形になります。

こうして脚本:和田竜/監督:犬童一心・樋口真嗣の三つ巴

『のぼうの城』は製作されることになったわけです。


(つづく)

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